不眠におすすめの漢方薬

「なかなか寝付けない」
「途中で目が覚めてしまう」

不眠には様々な種類があります。

現在、5人に1人が何かしらの睡眠障害を持っていると言われています。


睡眠改善グッズを試してみても効果がなく、眠剤や漢方を試してみたいと言う方がたくさんいます。

【不眠=眠剤(睡眠薬)を処方】

と言うイメージを持たれがちですが、意外にも不眠で使用される処方箋なしで買える漢方薬はたくさん存在します。

「眠剤は依存性があるから漢方薬を試したい」

そう願い、当店に来店される方が多いです。


今回は、不眠で使用される処方箋なしで買える漢方薬をご紹介したいと思います。

もしご自身に合いそうな物がありましたら、気軽にご連絡ください。

自分はどの型の不眠症なのか?知ることから始めましょう

冒頭でも軽く触れましたが、不眠症にはいくつからの種類があります。

①睡眠導入障害型
②中途覚醒型

ざっくりですが、この2種類に分けれられます。

もちろんMIXタイプもあります。

あなたはどちらに当てはまりますか?

西洋の眠剤(睡眠薬)と東洋の漢方薬の違い

西洋薬と東洋薬の作用機序はもちろんのこと、効果の出方にも違いがあります。

西洋薬(眠剤)は脳に直接作用するのに対し、東洋薬(漢方)は体のバランスを整えるイメージです。

漢方の考え方として、「気・血・水」の考え方があります。

それぞれのバランスが崩れ、何かが多すぎたり、少なすぎたりすることで様々な症状が引き起こされます。


不眠の一例として、「気」の巡りが悪くなる「気滞」状態があります。

疲労やストレスは「気の巡り」を悪くします。

「気」の巡りが悪くなると体に熱がこもり、脳を疲れさせ、不眠を引き起こします。

この状態に適した漢方薬は「気」の巡りを改善し、体に溜まった熱を冷まして精神を安定させます。

自律神経の興奮を抑えると共に、脳の興奮も抑えます。

些細なことが気になる神経質だったり、日頃から不安が強い方、頭の中がごちゃごちゃして眠れない方に適した漢方薬が使われます。


と言ったように、漢方薬はその人の体の状態(気・血・水)をみて、使用する漢方を選びます。

ちなみに、漢方薬は全て処方箋なしで購入可能です。

処方箋なしで購入できます不眠におすすめの漢方薬

さて、本題に入ります。

今からご紹介する漢方薬の特徴は、選びやすいように特徴を示してあります。

それが全てではありません。

実際には、じっくりカウンセリングをした上で漢方薬を選択します。

さんとうにんとう酸棗仁湯

〈特徴〉
心身ともに疲労している場合、眠りが浅い、夢をよく見る、中途覚醒、虚弱、疲労感、疲れすぎて眠れない、動悸がするなど

→寝つきが悪い入眠困難型には効果はありません

さいこかりゅうこつぼれいとう柴胡加竜骨牡蠣湯

〈特徴〉
自律神経の興奮・過敏、不安、抑うつ傾向、神経質、些細なことが気になる、イライラなどに

→子供の夜泣きにも使用されます

よくかんさん抑肝散

〈特徴〉
精神の高ぶり、興奮、過緊張、神経過敏、イライラ

→人によっては即効性があり、1-2分で効果が出る場合があります。

興奮を抑える作用が強く、日常生活でイラっと来た時に使用しても効果があります。

かみしょうようさん加味逍遙散

〈特徴〉
精神不安定、のぼせ、イライラ、顔が赤い、更年期障害、めまい、肩こり、疲れやすい、冷えなどに

→更年期障害でもよく処方される漢方薬です

しぎゃくさん四逆散

〈特徴〉
気分の上下、イライラ、緊張、抑うつ状態、緊張すると手汗が出やすい、胃痛、胃炎、腹痛、手足の冷えなどに

かみきひとう加味帰脾湯

〈特徴〉
神経症、不安感が強い人、心身疲労、血色が悪い、虚弱体質、体力の衰え、寝汗あり、食欲不振、貧血などに

けいしかりゅうこつぼれいとう桂枝加竜骨牡蠣湯

〈特徴〉
神経の高ぶり、神経過敏でびくっと驚きやすい人、不安、頭痛、眠りが浅い、夢見が多い、お腹が冷えて痛くなりやすい。

→比較的、虚弱体質者向け(虚証)

おうれんげどくとう黄連解毒湯

〈特徴〉
比較的体力あり、のぼせ、顔が赤い、イライラ、食事により体内に熱がこもる場合などに

はんげこうぼくとう半夏厚朴湯

〈特徴〉
喉のつかえ感、動悸、めまいなどに

→喉のつかえ感の有無は選択において重要です。
喉のつかえ感を取るために処方されることもあります。

さんもつおうごんとう三物黄芩湯

〈特徴〉
手足のほてり、皮膚の痒みがある方に

はちみじおうがん八味地黄丸

〈特徴〉
夜間頻尿、下肢の冷え、高齢者などに

ごしゃじんきがん牛車腎気丸

〈特徴〉
夜間頻尿で眠れない方に

ちょうとうさん釣藤散

〈特徴〉
頭痛による不眠、朝方の頭重感などに

養生にも注力しましょう

不眠で困っている場合、今すぐにでも薬で解決しようとしたくなるでしょう。

ほとんどの方がそう考えます。

しかし、漢方薬の効果を最大限に高めるためには、日常生活で「養生」に意識すると良いです。

養生とは生命を養うことです。

健康の基本的な考え方であり、食事を工夫する「食養生」、体を休めたり運動する「体養生」、リラックスしたりする「心養生」などがあります。

ごく当たり前のことですが、暴飲暴食や徹夜、運動不足など、これらを害する行為が健康を損ねます。

当たり前のことと思いながら、ついつい不健康な生活習慣に走りがちです。

しっかりと養生をすることで、体本来の機能を取り戻し、漢方薬の働きも最大限に活かせるようになると言われています。